中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2034回
ヒロさんからのQ(質問):ドル円為替

先生の貴重なご意見いつも参考にしています。
米ドル価値の下落が取りざたされています。
しかし、世界の外国為替市場の9割近くが米ドル取引であり、
もし米ドル価値の急落でも起これば
パニックになると懸念します。
このような事態は起こらないのか、
先生はどのようにお考えでしょうか?

また、日本の国と地方の(財投を含む)債務は1000兆を超え、
財政が破綻しつつあります。
米ドルがユーロあるいは元に対して安くなったとしても、
円が米ドルに対して(中長期的に)
高くなる余地はあるのでしょうか?

先生のご意見をいただければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

あなたが心配していることは既に現実に起っています。
世界中の人がドルを持っていますから、
ドルが下がるとみんなその被害を受けます。
そのおかげで、みんなでドルが下がるのを防ごうとしますから、
ドルがこれですぐにダメになるわけではなくて、
どこかで勢いを戻すことも当然考えられます。
しかし、それは昔のドルではなくて、
1回落ちた所から少し戻った所で落着く
と考えた方がよろしいんじゃないでしょうか。

その一方で毎日のテレビを見てもわかるように、
地方自治体はみんな大赤字で、
よくこれでやってきたなあと思うようなことが表面化しています。
私はずいぶん昔から地方で美術館だとか、
ものすごく派手な物を次から次へと作っているのを見て
将来みんな重荷になるよ、と思っていました。
それがいまは現実になっているのです。

ドルが下がりはじめると日本も当然その影響を受けます。
円高になると日本の輸出が難しくなって、
海外貿易で得る収入が減る、ということは既に起っています。
国に何かしてもらうより、
自分はどうしたらいいかを真剣に考える時が来たのです。


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2008年3月26日(水)

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