中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2138回
■叔父さんからのQ(質問):助言のアドバイス

邱先生 甥のことでご相談させてください。

甥は田舎から都会へ出、
一流と言われる会社に勤めておりましたが、
本人の一瞬の不注意(交通事故)でお相手の方に重傷を負わせ、
現在服役中です。
年は30過ぎ。
叔父の私から見ても真面目で優秀な人間です。

両親も出所後のことを心配しており、
本人も田舎に帰って一緒に暮らしたいと言っておりますが、
まだ若いし、この経験を前向きに活かし、
別の仕事に就いて、やり直しもきくと思われます。

私とすれば、邱先生がいつも言われておられるように、
日本、まして田舎などにこだわらずに、
世界に出て自分の道を開いて欲しいとも考えますが、
どうアドバイスしてよいのか迷っております。
邱先生であれば、このような人間に、どのように助言なさいますか。
お教えいただけたら幸いです。


■QさんからのA(答え)

人間には宿命みたいなものがありまして、
突然生きていく方向が変わってしまうことがあります。

その人がそこからどうやって立ち直るかは本人次第で、
人がアドバイスしてそれで道が拓けるものではありません。
したがって本人が何を考えるかが重要で、
本人が考えてもいないことをアドバイスしても
役に立たないと思います。

もちろんよその土地に行ってやるというのも一つの方法です。
でもそれはその人にどんな才能があるのか、
そして実際にどんなことをやれるのか
ということと関わりがあります。
前に私は日本国内でしくじった人を助けるために
海外に出なさいとすすめたことが何回もあります。
一人は外に出たけれど仕事もそんなにうまく行かなくて、
最後は不慮の死を遂げました。
もう一人は裁判のために、
一番働き盛りを十何年間も費やすことになって、
そこで終止符を打つ人生でした。
ですから何をアドバイスするかということよりも
その人に聞く耳があるかどうかの方が問題ですね。


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2008年7月8日(火)

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