第2139回
■大志さんからのＱ（質問）：ドバイでビジネスホテル

初めまして、いつも拝見させていただき大変勉強になります。
ありがとうございます。

私は93〜99年まで山東大学で留学し、
02年から寧波で縫製工場を始め、
うまく行かず04年からシルクの生地を日本に輸出し、
今は原料などを中国に輸入する貿易会社を経営しています。

先月中古車を中国に輸入する為にドバイに仕入に行きました。
ちょうどドバイは地下鉄建設やビル開発がどんどん進んでいます。
現地の状況を見て不動産の状況などを調べたところ
2006年から外国人が現地人を保証人として不動産の購入が可能で
価格も中国の沿岸部中堅都市の価格ぐらいで
購入時の頭金の支払いが10％ほどで、
家賃がホテルを見てもわかるように非常に高いと思うのです。

私も滞在期間中中国人が住んでいるマンションを間借りしましたが
一部屋（30平米）2500DHS/月でした。
いい場所にある建物を買い上げ、
改装してリーズナブルなビジネスホテル経営をすることが
出来ないかと考えております。
ドバイは直接原油に頼った経済ではないですが、
間接的に大きく関係していると思います。
その中で原油価格の先行きを5年先までは楽観視して
投資リスクは比較的低いと思うのですが、
まったく素人的考えなので
Ｑさんの意見を聞かせていただければと思い
投稿させてもらいます。

■ＱさんからのＡ（答え）

ドバイには私もつい最近行ってきました。
昔に比べて石油が高くなって
次々とビルが建てられたりしてとても賑やかになっています。
でも基本的には富をつくる立場ではなくて
自分の足元から石油が湧き出てきたというだけのことですから、
知恵を使う仕事をやっている土地柄ではありません。
日本や中国で仕事をやるのとは訳が違う
という印象を私は持って帰ってまいりました。

そういう所へ行って不動産を運営しても
結局は石油の稼ぎのおすそ分けをもらうというだけのことです。
汗水垂らして仕事をやるなら
アジアの方がやりがいのあると思いませんか。

とりわけビジネスホテルは
商売としては大したことはないし、
不動産が値上がりしても、
一般の不動産と同じ扱いを受けるわけではありませんので、
そんなに将来値上がりを期待できません。
好きでやるならもちろん構いませんけど、
やるなら、国民所得の平均的に上昇する
アジアの方がいいでしょうね。