第2543回
■府中ドラゴンさんからのＱ（質問）：日本は物価の優等生？

先生のコラム、いつも楽しく拝見させて頂いております。
私は邱先生の香港不動産視察にご一緒させて頂いてから、
すっかり香港が好きになり、
邱先生の薫陶もあり、香港を良く利用しております。

今回の質問は香港に限ったことではないのですが、
アジア諸国を回ると公共交通機関等のインフラは別として、
衣料、外食等、生活密着品は日本の方がむしろ割安と多々感じます。
今から20年前、ちょうど円高が進み始めた頃は、
アジア諸国に行くと全てが割安に感じ、
とてもお得感があったのですが、
現在はそれ以上に円高が進んでいるにも関わらず、
何でも高く感じてしまい、
旅行の度にお土産の数が少なくなっていきます。
それだけ、日本が低成長になっているのでしょうが、
今後もこの傾向は益々進むことがあっても、
良くなることはないと思うのですが、先生は如何お考えでしょうか。
何か日本人としてとても寂しい気がしてなりません。
いつまでも先生のご健筆をお祈り申し上げます。

■ＱさんからのＡ（答え）

香港に何十年前に私についておいでになったそうですけど、
香港はアジアで一番早くから自由港として
どこの国のものでも自由に入りましたから、
物価が安かったということもありました。
でもその後香港は土地も高くなって、
ブランド商品の値も安くならず、
逆に日本の方が競走して値を下げているので、
日本の方が安いとお感じになってるんじゃないかと思います。

でも日本は世界で一番生活費の高いところです。
何しろマンゴー１個で１万円というのもあるくらいですから。
そして米の値段はよその国の10倍もしています。
ですから日本の方が物価の優等生ということはございません。
恐らくご自分が生活している範囲内で
そう判断しているだけのことで、
生活費全体から見れば、
日本はよその国の5倍10倍ものお金で生活しております。
そうした中で、日本の経済が具合が悪くなって
皆がお金をケチるようになりますので、
それが今後の日本の大きな問題になるのではないでしょうか。