中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2559回
■タグタグさんからのQ(質問):この国の行く末が心配

いつも楽しく拝見しております。

さて、今更ですが「哲学が変わった!」を拝読しました。
感想として、日本経済の構造は
10年前と変わっていないのでは無いか?
結果論ではあるが、
アメリカの虚構経済に支えられた輸出が好調であっただけ、
貿易収支が黒字であっただけですね。
その間に、労働者の収入は増えず→高価な物を欲しがらない→
消費しない→お金をほしがらない→労働意欲減(向上心の減)
の様な感じになっている様な気がします。

今後の課題は、正に邱さんが書かれている様に、
内需すなわちサービス業による内需喚起だと思われますが、
期待された老人介護に関しては、
最大手だったの旧グッドウィルを
見せしめに破綻させる様な国政です。
外需、内需共にこの先不透明な上に、国の財政も思わしくない、
こんな政治家不在の国が打つべき次の一手はどんな手でしょうか?
また、その手を打てる人は今の国政にいるのでしょうか?
この国の行く末がとても心配です。


■QさんからのA(答え)

日本の将来について心配しているのはあなただけではありません。
私が見ておりましても
国が色々予算を組んでも結局無駄遣いを増やすだけで
やがてまた増税という方向に進むような印象を受けます。
本当は消費を増やさないといけないのに
消費を増やす対策はほとんど取られておりません。

もう10年以上も前から私は日本人の消費を増やすためには
皆の住む場所をいまの大きさの倍に広げるという運動をやって
その為にお金も貸してあげる、減税もやる、
そして家が広くなれば
スペースがふえた分だけまた皆が物を買いますから、
景気の振興になると言ってきました。
でもそういう手は何一つ打たれていないので
不景気は長期化する方向に向っています。

殊に国の借金がふえる一方だと
誰だってなるべく税金を取られないように対策をとるとか、
将来また終戦時みたいに
財産税を取るんじゃないかという心配が生じてきて、
財産を持っている人は
日本には置いておけないと思うようになります。
最終的には一人一人が
自分の財産の安全性を考えるようになるのではないでしょうか。


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2009年9月2日(水)

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