中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2588回
■OKさんからのQ(質問):柴田錬三郎さんについて

何時も多岐に亘るお話面白く読ませていただいております。
ご高齢でもあらせられますので、
何時まで続けてくださるのだろうかと、
少々心配しておりますところです。

さて、時代小説の大御所である柴錬さん、
その創造力、空想力、語彙の多さ、博学、博識から書かれた小説は
大変面白く今も読んでいます。
その著書「三国志」などには名文多く、宝石のごとく、
読み捨てるには勿体ない処も多々ございます。
その著「北畠具教ーー秘伝一の太刀 」中、
剣士の試合場面中に
「一の太刀、一つの位として天の位、
一つの太刀として地の利、天地両儀合せて、第三の至極、これ也!」 
とあります。 
この一文、先生はどう感じ、受け止めますでしょうか。


■QさんからのA(答え)

あなたのおっしゃる柴田錬三郎さんとは、
同じ佐藤春夫先生の門下生として
先生の誕生日にはよく顔を合わせました。

「眠狂四郎」から突然ブームになって
一世を風靡したこともございますけど、
あっと言う間に他界してしまったので、
そんなに深い印象を持っているわけではありません。
あなたが名文と考えるのは結構なんですけれども、
小説家に対して
他の小説家をどう思うなんて聞くのはあまり感心しません。
本当のことを誰も言わないんです。
小説家の書くものを鑑賞するのは読者であって、
商売がたきではありません。


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2009年10月1日(木)

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