中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2822回
■コヤックスさんからのQ(質問):桜に思い入れは

Q先生、毎朝9時を楽しみにしている読者です。
86才のお誕生日、おめでとうございます。

先生の誕生日の3月から4月は桜の季節で、
日本人は特に桜に思い入れがあると思いますが、
Q先生も桜に特別の思いを抱かれることはおありですか?
きっと他国の人から見たら、
春の花ごときに・・・と不思議に思われるでしょうが、
実は日本人である自分も、何故桜にこんなに胸が騒ぐのか、
よく分からず不思議です。
散り際が潔くて、
どこか武士道に通じるものがあるせいかもしれません。


■QさんからのA(答え)

桜の花はパッと咲いてパッと散るので
日本人の気性に合うということですけど、
私は日本を代表するのに桜だと考えて、
ベトナムに証券会社を作る時もさくら証券でどうですかと
提案したことがあります。
ところがそれを引き継いだ人が、
ベトナムでは桜が咲かないからと言って日本証券に変えて、
私をビックリさせました。

日本では「花は桜木 人は武士」と言いますけど、
桜をテーマにした小説では
坂口安吾の「桜の森の満開の下」という小説がいいと思いました。
怖い小説ですけど今も印象に残っております。
また学生時代に私はスパイの嫌疑をかけられて、
麹町の憲兵隊の留置所に入れられたことがあります。
無罪放免されて靖国神社脇の桜並木の下を通った時に、
ちょうど桜が満開で
「ああ桜が綺麗だな」と思ったのが、
今もまだ鮮やかに印象に残っております。
ですからアジアじゅうの人たちが、殊に最近は中国の人たちが
桜の季節にワーッと日本に来る気持ちがわかります。


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2010年5月23日(日)

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