今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第118回
フィリピンの株式市場

マニラ証券取引所が開設されたのは1927年と古いのですが、
1963年にマカティ証券取引所が分離し
しばらくの間はふたつの証券取引所が競い合っていました。
1994年に合併しフィリピン証券取引所が誕生しました。

上場企業は200社以上あるのですが、
休眠会社もあり
取引は一部の銘柄に偏っています。
政府はもっと上場企業を増やして
株式市場を活性化したいと考えています。

株式時価総額は
日本円では4兆円強くらいでちっぽけですが、
ちゃんと電子取引化されています。
取引時間は現地で9時半から12時10分で、
時差は1時間ですから
日本では10時半から13時10分です。
現在は取引が少なくなっていて、人気が無いゆえに
将来の宝物が埋まっているような気もする国です。
観光やコールセンター、バックオフィスなどは
楽しみなのではないかと思います。

(観光)
現在は安全性で、他国に劣ります。
1990年代は220万人だった観光客が
2001年180万人、2002年190万人程度で残念ながら減少傾向です。
旅行者別では米国・日本・韓国・香港・台湾・オーストラリアの順。
現時点では観光業で特記できる上場企業はありません。

(コールセンター)
以前この業務を行う企業を訪問しましたが、
投資に適切な企業は少ないように思いました。
が、ここ1年でも需要は倍に伸びており
今後の発展は楽しみかと思われます。

(バックオフィス)
数年内にはこれがもっとも確実に伸びると思われます。
米国人の5分の1のサラリーで同じ仕事ができれば魅力です。
インドと競合します。

経済誌ファーイースタン・エコノミック・レビューが
2003年2月に発表したフィリピンの優良企業ランキングでは、
ファストフード店大手のジョリビー・フーズが
5年連続でトップの座を獲得しました。


(参考)
※ランキングは、
 商品品質や顧客ニーズへの対応、
 長期経営戦略など5項目についてトップ5企業を選定し、
 1位から順に点数を加算したものです。

トップ10企業は下記の通りです。

1 ジョリビー・フーズ
2 アヤラ・コープ
3 サンミゲル
4 グローブ・テレコム
5 フィリピン・アイランズ銀行
6 マーキュリー・ドラッグ
7 SMプライム・ホールディングス
8 メトロポリタン・バンク・アンド・トラスト(メトロバンク)
9 スマート・コミュニケーションズ
10 GMAネットワーク



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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