石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第58回
公用語は北京語ですが、話し言葉は台湾語です

ある日、日本の首相が関西弁で施政方針演説を始めたら、
あなたはどう思いますか?

台湾のニュースは時々日本でも流れているようですが、
陳水扁大統領の演説や談話が
時々聞きなれない言葉になっていることにお気づきですか?

台湾には大きくいって二つの言語(方言?)があり、
一つを「國語(ぐぉゆー)=北京語」、
もう一つを「台語(たいゆー)=台湾語(南=ビンナン語)」
と呼んでいます。
ニュースやドラマの音声でも、
あるものは國語、あるものは台語を使っているので、
そのためかほとんどの番組で下に字幕が出てきます。
台湾に移ってすぐの頃はこの字幕に随分と助けられたものでした。
漢字を見れば大体意味がわかりますからね。

さて、この國語と台語ですが
文字にすると全く同じようですが発音がかなり違います。
例えば、「好」。
國語では「にぃはお」、台語では「りーほぅ」。
イントネーションも違います。
台語は国民党が台湾に渡って来てから使用が禁止され、
長い間公の場で使われることはありませんでした。
ただし、台湾にもともと住む本省人の間では
主に家庭においてこの言葉を守り続け、
子どもたちはまず台語を覚え、その後学校で國語を習うようです。
戦前に台南で育った邱さんは、
ひょっとしたら台語の方が得意かも知れませんね。

台湾の民主化とともに、
李登輝総統の頃から公の場でも台語が使われるようになり、
陳水扁大統領の場合、
支持基盤である本省人の多い南部では
基本的に台湾を使っているようです。
ビジネスの場ではどうか?
公の場では國語を使うのが暗黙の了解のようですが、
会議でも電話でもいつの間にか台語になっていたり、
はたまた國語になってみたり、それはもう見事なものです。
我々日本人と商談をする場合、「コイツ北京語解るな」と思うと、
身内では台語を使う、なんて便利な使われ方もしているようです。
あなたがもし
台語でのカラオケのレパートリーを持っているとしたら、
正真正銘の「台湾人」と言えるでしょう・・・?


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2005年4月27日(水)

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