石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第68回
海外向きかどうか試すリトマス試験紙

あなたは手づかみでカレーを食べることができますか?

台湾に来てご飯を食べていると、
よくパセリのようなものが
スープや魚料理などの上に乗っかって出てきます。
「香菜」と言いますが、
英語ではコリアンダー、中国パセリとも呼ばれています。
強烈な香りで肉や魚の臭み消しに使われるのですが、
食べ続けていると蚊にさされなくなるとも言われています。

実は、この香菜、人によって好き嫌いがはっきり分かれるのです。
私は全然問題ないのですが、うちのかみさんは全くダメ、
レストランでオーダーするときには必ず
「香菜不要!(香菜は入れないで)」
とコトワリを入れています。
この香菜がOKかどうかで
中華圏で生きていかれるかどうかの判断ができる、
という説があるのですが、
食習慣も含め
すっかり台湾生活に馴染んでしまっている家内を見ていると、
これはマユツバのようにも思えます。

「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、
外国で暮らそうというなら、
日本式の生活・習慣を貫こうとするより、
見よう見まねでも現地の人々がやっているようにしてみる方が、
お互いにストレスも避けられ、長続きするように思えます。
最初慣れずに苦労している姿を見かねて手を貸してくれたりして、
それがキッカケで
お互い親しみを感じ合えるようになったりするのですから。

以前仕事でバングラデシュに出張したことがありましたが、
工場の人たちの食事は賄いさんが作っていました。
いざ食べるときになって
他の日本人たちはナイフフォークを使っていましたが、
私は現地の習慣に倣って手づかみで食べてみました。
それを見ていた現地の人たちが
食事の後は積極的に話しかけてくれるようになった気がしました。
これはデモのようなものですが、
別に手で食べたからといって死ぬわけではないのですから、
やってみることによって
お互い少しでも親しみが感じられるようになれるなら、
そんなに大したことではないと思いませんか?


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2005年5月11日(水)

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