石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第73回
おカネさえあればいいんですか、本当に?

あなたはニュー・エコノミー派?それともオールド・エコノミー派?

ひところ喧しかったライブドアとフジテレビによる
ニッポン放送株式買取合戦の様子は、
海を越えて台湾にも伝わって来ていましたが、
ライブドアの堀江社長を新体制の旗手、
フジテレビの日枝会長を旧体制の(悪の?)権化と囃し立てる
マスコミの風潮には違和感を覚えていました。

そこで、「もしもしQさんQさんよ」の
第1767回第1768回で邱さんが紹介していた
「永守イズムの挑戦」を読んでみることにしました。
対象が債務超過寸前か、
あるいは市場から著しく低い評価を受けている会社か、
という違いはありますが、
買い取った会社の企業価値を高めることによって
自らの規模拡大を図る、という点では、
ライブドアも日本電産も同じことをしているように見えます。

しかし、敵対的買収を仕掛けないことはもちろん、
従業員にハードワークを要求する代わりに
クビ切りは一切行わなかったり、
日本電産流の厳しい経費・現場管理を徹底する一方で、
「会社乗っ取り」の印象を払拭するため、
永守社長自ら何度も足を運んで
相手先の役員・社員と直接話し合う場を設けたり、
コミュニケーションの仕方に関しては
永守さんの方が一枚も二枚も上手だなぁ、と感心しました。

世の中には、額に汗して、一生懸命働いておカネを稼ぐ人たちと、
おカネをグルグルまわすことによって儲ける人たちがいます。
どちらを(あるいは両方?)選択するかはご本人の選択次第ですが、
堀江社長支持の若者が多かった一方で、
その言動に反発する人々も多かったのは、
旧態依然とした業界体質には嫌気がさしながらも、
「人生カネだけじゃあないよ」という
職人的な日本人気質に共感する人たちが
まだまだ多いことの裏返しではないでしょうか?

私は、一生懸命仕事していきたい方ですが、
宝クジ大好き、おカネ第一主義の台湾人の同僚たちに
如何にしてこの思いを伝えていくか?
ムリかも知れませんね・・・。


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2005年5月18日(水)

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