石原新さんが歩む21世紀型日本人ビジネスマンへの道

第88回
海外在留朋人100万人突破

外務省の調査統計によると、
2003年10月1日現在の全世界に在留する日本人の数は91万人を超え、
仮に2002年から2003年の伸び率4.5%がそのまま続くとすると
2006年には100万人を突破する見込みだそうです。
当時日本の推定総人口は1億2千7百万人余りですから、
海外で暮らす日本人は全体の1%にも満たない数ですが、
これは我々にとって果たして取るに足らない数字でしょうか?

在留邦人が最も多いのはアメリカで33万人ですが、
前年に対して減少したブラジル(7万人)を抜いて、
中国が2位に踊り出ました(7万7千人、対前年比20.4%)。
この伸びだと、今頃10万人を超えている勘定になります。

面白い傾向としては、

1.北米地区約37万人(全体の40.6%)に対し、
  アジア地区が20万人を超え急追していること(全体の22.7%)
2.男女別在留邦人では
  2000年に初めて女性の数が男性の数を上回ったが、
  この傾向が続いており、2003年時点では
  全体の51.3%が女性(ただし、地域別に見ると
  女性が上回っているのは北米と西欧地域)
3.長期滞在者のうち、
  4割弱の34万人が民間企業からの海外派遣だが、
  自由業関係者の伸び(2万2千人、対前年比9.1%)が著しい

ことが挙げられます。

統計からは、コスト圧力によって海外に逃げ出した製造会社の命令で
海外駐在する人が増えた時代に代わり、
成長著しいアジア・特に中国で、
自分の腕一本を頼りに一旗挙げてやろう、
という人たちの姿が浮かび上がってきます。

私としては、
海外での経営・海外仕事生活をテーマとしたこのコラムの潜在読者が
100万人(!)はいることを確認できましたので、
少しでもお役に立てる内容にしていきたいとの思いを
新たにいたしました。

ちなみにわが台湾の在留邦人は、国別で11位の1万5千人あまり、
台北は都市別で15位の9千人弱でした。


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2005年6月8日(水)

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