服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第37回
おしゃれなおしゃれなストレス解消法

ワイシャツのアイロン掛けはどうしていますか。
クリーニング店まかせ、
という人が案外多いのではないでしょうか。
私自身は家庭でやっています。
ワイシャツ一枚仕上げるのに、慣れてくれば15分、
初心者でも30分あれば出来上がります。

まずアイロンと、スタンド式アイロン台、
スプレー式の糊を用意して下さい。
誰でも洗ったワイシャツに
霧吹きをするところからはじめるでしょう。
理想をいえば生乾きの状態でアイロンを掛ける。
あるいは大きなビニール袋の中に2・3枚ワイシャツを入れ、
その上から充分霧吹きをし、
袋の口を手で持ってよく振る。
こうすればより全体に水分がまわります。

襟、袖口、前立て、ヨークなどの生地が二重になっている部分が
難しいので、そこからはじめていきましょう。
洗濯後のワイシャツは想像以上に縮んでいますから、
両手で強く引っぱって、伸ばす。
また右手にアイロンを持ち、
左手で逆方向に強く引っぱりながらアイロンを掛ける。

襟はまず表から掛ける。
必ず襟先から襟の中心に向かってアイロンを進める。
左右だけでなく、タテ方向にも引っぱって、
全体に襟の形が元通りになるようにします。
次に裏から掛けて仕上げる。
これは袖口についても同じことが言えます。

さて、実際にはどの辺りが難しいかと言えば、
ポケット・ヨークの両端、前立てのボタン位置などです。
ポケットは表からではなく裏から掛ける。
裏返しに置き、タテヨコ充分に伸ばしてから掛けると
上手く仕上がります。
ヨークの両端も同様に、裏返しにすれば、
簡単にアイロンの先が届くでしょう。
表から難しい箇所は裏から掛ける。
これがコツです。
スプレー糊も襟の表に吹きつけて、
表からアイロンを当ててゆくと失敗がありません。

アイロン掛けはなによりの気分転換で、
愉しいストレス解消法となってくれるでしょう。


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