服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第186回
電話上手になろう

携帯電話を持っていますか。
当然、持っているでしょうね。
でも私は今は持っていません。
10年以上前、まだ珍しい時代には
得意そうに持っていたのですが。

携帯電話はひとつの時代革命なのであって、
これに対してなにか言うことは、無意味でしょう。
ただ、私の印象としては友人同士の連絡には
これほど重宝する通信手段はない、ということです。
逆に言えば、目上の人に電話するとか、
大切なビジネスの場合に、
携帯電話からかけるのは避けるべきでしょう。
第一ゆっくり落着いて話せないではありませんか。

そこで従来の電話機をオフィスなどからかける場合について。
もちろん目上の人や大切な得意先が相手だとして。
まず、いつかけるか。
これは以前、電話をもらったことがある場合には、
それを目安にする。
たとえば前回朝の10時半に電話をもらったとしましょう。
電話をかける時間があるということは、
電話をうける時間があるだろう、と推理するわけです。

まず最初に自分の名前を告げて、
日常のあいさつをすることは言うまでもないでしょう。
そして次に「今、電話でお話させて頂いてよろしいですか?」
と確認します。
とりあえず電話には出たけれど、
今やりかけていることがあるかも知れないからです。
その場合には当然、指定の時間にもう一度かけ直すべきでしょう。

そして要件を話す。
これは会話でも同じですが、
相手の話を最後まで聞いてから、
自分の話したいことを告げる。
顔が見えない分、
会話以上にこのことに気をつけるべきです。
相手の話が終わらないうちに、自分の話をしないように。

話が終わる。
「お忙しいところ、電話で失礼致しました。」と言いましょう。
言外に、本当はお伺いするべきですが、
という空気を伝えるためです。
そして相手が電話機を置いたことを確認してから、
三つ数えて電話を切る。1、2、3。
これが電話の「間」なのです。


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2003年3月28日(金)

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