服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第190回
きっとあなたは人に好かれます

友達とふたりで食事をした時、
支払いはどうしますか。ワリカン。
そうですね、私もワリカンは珍しいことではありません。
先輩と一緒のとき、後輩と一緒のときでは
それぞれ事情が変ってくるでしょうが。
友達の場合にはワリカンが一番です。

でも、これはお金のことだから分りやすいので、
気持の場合にはそうそう割切れないことが多いのです。
たとえば、「ギブ・アンド・テイク」という言葉があります。
あるいは「フィフティ・フィフティ」という表現で
示されることもあります。
要するにこれはおたがいの気持の上での
ワクチンということではないでしょうか。

あの人にはなにかしてもらったから、
今度は私がなにかをやってあげる。
人と人との付き合いのなかではよくあることでしょう。
もちろんその逆のこともあるはずです。

さて、ここからが交際のコツなのですが、
いつでも「6対4」で考えて下さい。
仮に1万円にたとえるなら、6千円と4千円にしておく。
6つお手伝いをしてあげたなら、4つお返しをしてもらう。
これを心のワリカンだと考えるのです。

人には誰しも自我というものがあります。
結局は他人よりも自分のほうが少しだけ可愛いのです。
もし5対5のつき合いをしたなら、
自我は「4対6」と感じてしまうのです。
自分のほうがちょっとだけ
損してるんじゃないかと思うのです。
そこでこの自我のいたずらを調整するために、
あらかじめ「6対4」に設定しておく。
6つやってあげて、4つやってもらう。
これを心のワリカンだと考えるのです。

そうするとあなたの親友であるAさんは、
心の底から「彼とは5対5でつき合っている」
と感じることでしょう。
人との交際は難しいものです。
でも、それを避けて通ることができないのが現実。
ここはひとつ、賢い心のワリカン法を使ってみましょう。
いつも「6対4」の気持で。


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2003年4月1日(火)

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