服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第256回
風邪なんかひきませんように

風邪でダウンしたことがありますか。
今の私がまさにそれなのです。
ただただモーローとして、
ティッシュペーパーが手放せません。
なんともお恥ずかしい次第です。
まさに「鬼のカクラン」というやつです。

日頃丈夫な男が珍しくダウンすると、
「鬼のカクラン」という表現をすることがありますね。
カクランとは何か。
漢字では「霍乱」と書くのだそうです。
霍乱とは江戸の頃の日射病であるらしい。
まるで鬼のようで、日射病とは縁のなさそうな男が倒れてしまう。
だから鬼の霍乱という言葉が生まれたのでしょう。

風邪をひいた時にはもう仕方がない。
ここはひとつ覚悟を決めて、
一日もはやくなおすこととしましょう。
休養、栄養、睡眠。
身体がもともと持っている抵抗力を高めて、
風邪をやっつける以外に方法はありません。
風邪なんかに負けるものか、
という強い精神力も必要でしょう。

さて、こうやって自分が風邪をひいてみると、
あらためて健康の大切さに気づかされるのです。
眼はしょぼしょぼ、鼻水を垂らしていては、
おしゃれどころではないでしょう。

健康は空気に似ています。
ふだん、それが満ち満ちている時には
それがあることさえ意識していない。
でも、空気が少なくなってくると
誰でも息苦しくなってしまう。
そこでやっと空気の貴重さに気づく。
健康もまったく同じことです。

不健康の諸症状は身体にあらわれる。
けれどもカラダとココロは表裏一体の関係にあります。
そもそも私が風邪をひいたのも、
どこかココロの一部に弱さがあったからかも知れません。
咳が出て苦しいと、つい弱きにもなる。
ココロ→カラダ→ココロ・・・
という悪循環がここにあります。
ところが健康であれば良い循環になることが多いのです。
だからこそ健康は貴重であり、有難いのです。

どうか夏風邪なんかひきませんように気をつけて下さい。
あっ、それから日射病にも・・・。


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2003年6月6日(金)

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