服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第316回
わがいとしのダッチ・コーヒー

「水だし紅茶」の話を覚えていますか。
そしてこの時に「水だしコーヒー」の話をしたことを。
いや、正しく言えば自己流ダッチ・コーヒーなのですが。
本式のダッチ・コーヒーは理科の実験装置にも似た、
かなり大がかりな道具が必要なのです。
もっとも最近では
比較的簡単なダッチコーヒーの道具も
売出されているようですが。

さて、結論を申しますと、
自己流ダッチ・コーヒーは成功しました。
正直に告白しますと、1回目は失敗し、
2回目で成功したのです。
失敗の原因はどうも粉の量が少なすぎて、
コーヒー以前の、色と香りつきの水のような
代物であったのです。

どんなふうにして自己流ダッチ・コーヒーを作ったのか。
それはあっけないほどに簡単です。
まずガラスの容器を用意します。
その中に適量のミネラル・ウォーターを入れる。
で、その上からコーヒーの粉を入れて、浮かせる。
あとは密閉して、冷蔵庫に入れておくだけ。
夜に入れておけば、朝には冷たくて、
爽やかなアイス・コーヒーが飲めるはずです。

もう少し細かい点をお話しましょう。
まず水を入れ、次にコーヒーを入れる。
そしてこのコーヒーが完全に底に沈んだなら、完成です。
コーヒーの粉はエスプレッソ用の
細かく挽いたものが良いでしょう。
コーヒーの量は、通常のドリップの約2倍が目安。
もっともコーヒーの種類をはじめとして、
すべて好みの問題ですから、
各自各様に調節をしてみて下さい。

自己流ダッチ・コーヒー。
とにかく水出だしであることに間違いなく、
熱も圧(あつ)もまったくかかっていません。
ついでに言い添えれば、ガス代しかかかっていないのです。
つまりもっとも自然なかたちで
コーヒーを抽出したことになります。
味もそうですが、色がまったく違います。
透明に仕上るのです
まさにコハク色、宝石にしたいような色になります。
口あたりは軽やかで、何杯でも飲め、
飲んだ後もまた快適そのものです。
そうそうひとつだけ言い忘れたことがあります。
小さな粉が気になるようなら、
茶こしを使うと良いでしょう。


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2003年8月5日(火)

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