服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第371回
絶対安心旅行術

「ジップロック」というのを知っていますか。
ひと口で言えば食品保存袋です。
本来はアメリカ製で、旭化成が輸入しています。
大きさに大中小と3種類あって、
冷凍商品用もあるようです。

たとえば冷凍食品などを
この袋に直接入れておけば、
冷解凍するのにたいへん便利なのだそうです。
「なのだそうです」ということは、
私自身は一度もやってみたことがないから。
でも私は今、ジップロックに夢中。
食品保存袋に夢中というのも妙ですが、
本当のことですから仕方がない。

3、4年前、これを見つけた時、
頭の中でなにかが光りました。
「コレハツカエルゾ」と思ったのです。
この予感は当っていました。
飽きやすい私が今だに熱中しているのですから。

もちろん食品保存袋としても使えますよ。
たとえばコーヒー豆を
冷凍庫で保存する人は多いでしょう。
この時、ジップロックを使えば、
よりいっそう香りを移さず、
保つことができるでしょう。
食べかけのクラッカーやおせんべーを
入れておくにも重宝します。
1週間、2週間は平気で保ちます。

むかし旅行中、大失敗をしたことがあります。
鞄の中に入れておいたワインが割れて、
服やシャツやら下着やら、
ピンク色に染めてしまったことがあります。
でも、今は大丈夫。
ハンカチやネクタイに至るまで、
ジップロックに入れておく。
第一もう鞄にワインを入れるようなことはしません。
でも、シャンプーのフタがゆるんでいた、
ということだってあるかも知れません。
(私の場合にはありました)

ネクタイを巻いて、ジップロックに入れる時、
わざと空気を入れておく。
すると空気がクッション代わりになってくれて、
押しつぶされることがないのです。
もちろん多少の水なら
絶対に中身を濡らすことがございません。

まるでクラッカーでも入れておくように、
アイロンをかけたばかりのハンカチを入れておくのは、
今、ちょっとした私の楽しみなのです。


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2003年10月8日(水)

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