服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第415回
とっておきのシルク・スカーフ

シルクのスカーフを1枚お持ちですか。
それがどんな色、どんな形であろうと、
シルクのスカーフを1枚も持っていない人は、
まずいないでしょう。
コートの内側、スーツの上、ジャケットの下、
スェーターの内側に・・・。
とにかく1枚あると、
なにかと重宝することはご存じの通りです。
それはおしゃれ用でもあり、
防寒用でもあります。
また不要の時には小さく、
薄く畳んでおくことができます。
こんな万能選手を活用しない手はありません。
何色かを色違いや柄違いなどで持っていると、
たったそれだけで着こなしの幅を
大きく拡げることができるでしょう。

でも、ここではあえて逆のことを考えてみましょう。
仮に、たった1枚だけ
シルクのスカーフを持つとすれば、何が良いか。
それはシルバー・グレイの無地で、
細長い、タテ長のもの。
シルクのシルバー・グレイのスカーフであれば、
どんな服装にでも組合わせることができるからです。

まず第1に、ドレス・アップ用としても最適です。
たとえばダーク・スーツで
ドレス・アップしたとしましょう。
コートもごくふつうのウールのもの。
けれどもその胸元にシルバー・グレイのスカーフが加わるなら、
ドレス・アップの効果は一段と高められるに違いありません。

むかしは正装には必ず
純白のスカーフ(シルク)と決まっていたものです。
もちろん今ではタキシードなどにはふさわしいかも知れません。
ただし応用範囲としては
シルバー・グレイのほうがはるかに広いのです。
もちろんタキシードであろうと、
シルバー・グレイのスカーフなら充分使えます。

さて、私がおすすめしたいのは、上着の下、
ネクタイの上にスカーフを巻く方法です。
つまりスーツなどの胸元をすべてスカーフで包んでしまう。
首元にゆったりとした量感が生まれるように結んでみましょう。
スーツやジャケットの印象が一変するはずです。
もちろん部屋のなかでは外して、
シャツとネクタイの組合わせとなるわけです。


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