服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第476回
美しい指先はおしゃれのはじまり

手は荒れていませんか。
ことに冬はどうしても肌がかさかさしてしまう。
私、妙なクセがあって、始終手を洗う。
このことと関係があるのかどうか、手が荒れる。
もう少し正確に言うと、指先が乾いてしまう。
手が荒れると、ネクタイを結ぶ時、
かすかにひっかかる感じがして、すぐに分る。

ところが、今、私の指先はしっとり、
つるつるとしています。
なにか良いハンド・クリームはないかなあ、
と探してワセリンにたどり着いたのです。
手を洗った後、すぐにワセリンを塗る。
と、いつでも指がピカピカなのです。

銀座のソニー・プラザ(TEL:3575-2606)で、
420円で買ったワセリン、
これが私には合ったようです。
手荒れで困っている人、一度試してはいかがですか。

ところで「ワセリン」(正しくはヴァセリン)
Vaseline が実は登録商標名だということ、
知っていますか。
ついでながら一般名称は“ペトロラトウーム”。

ワセリンのそもそもの歴史は、1859年に遡ります。
アメリカ、ペンシルバニア州、
ロバート・オーガスタス・チーズブローが発見。
もともとはロッド・ワックスと呼ばれていた
石油のカスなのです。
油田でポンプをくみ上げる時、
ポンプのまわりに白い、油のカスが出来る。
このロッド・ワックスが油田で働く男たちの
キズ薬として使われていることに注目したのです。

チーズブローが実験中、
ビーカーが足りなくなって、
近くにあった花ビン(ヴェイス)を
容器代りにしたところから、
「ヴァセリン」の名が生まれた、
との説もあります。(異説あり)

ある時、チーズブロー本人が、
重い病いにおかされた。
この時、看護婦に強引に
頭のてっぺんから爪先までの全身を、
毎日ワセリンでマッサージさせた。
チーズブローは奇蹟的に回復。
結局96才まで生きたそうです。

まあ、それはともかく、
単にハンド・クリームとしてだけでなく、
顔や身体、髪などに使えることは
間違いないようです。


←前回記事へ 2004年1月29日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ