服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第516回
今夜はオートミールです

ちょっと食べすぎたなあ、
と思うことありませんか。
私はあります。
というよりも、正直に告白すれば、
日常的に食べすぎています。
かてて加えて、飲みすぎ。
そうです、私の場合、食べることと飲むことは
強く結びついているのです。反省。

食べすぎたなあ、と思った次の日は
さすがにダイエットをする気になります。
固く決心して、夕食にオートミールを食べる。
なんだ朝食みたいじゃないか、
とおっしゃるなかれ。
誰が何と言おうと、オートミール・ディナー。
小鍋をふっとうさせてから、2、3分蒸すだけ。
簡単で、バランス良く、結構食べた気になりますから、
これで良いのです。

オートミールの食べ方もひと様ざまでしょう。
私の場合は、深皿に移して、
ハチミツとミルクをかけ、スプーンで食べます。
甘くて、美味しい。
そして重要な点は、
オートミールに合うワインは無い、ということ。
つまりですね、オートミールを食べることは、
自動的に酒を飲まない食事になる。
ダイエットに加えて、
ノン・アルコール・ディナーにもなる。
これを一石二鳥と言わないでどうするか。
まさにオートミール様さまであります。

オートミールは
「クェーカー・オートミール」が有名ですね。
では、なぜクェーカー教徒の服装をした人物が
商標になっているか、
不思議に思ったことはありませんか。
“ザ・クェーカー・オーツ・カンパニー”がはじまったのは、
1877年のことです。
それ以前の歴史もあるのですが、
ここでは省略します。
オハイオ州、ラベンナで、
ヘンリー・シーモアという人物がはじめたのだそうです。
シーモアは会社名に困った。
そこで百科辞典を開いてみた。
そこに偶然、クェーカー教の説明が出ていたのです。
その教えと、自分たちの考え方が似ているので、
「クェーカー」の名前と衣裳を拝借したのです。
では、あの人物は誰か。
ジョージ・ワシントンをモデルにしたという説があります。

今、参考文献に目を通しながら、
「食」のことを頭から追い出そうとしているのです。
たまにはこんな日があって良いのではないでしょうか。


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