服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第549回
口笛を吹きたくなるギンガム・チェック

ギンガム・チェックから
なにを連想しますか。
私の場合はレストランでの食事。
レストランに行くと、
よく赤と白のギンガム・チェックのテーブル・クロスを
敷いてあるではありませんか。

マレー語の“ギンガン”ginggang から
“ギンガム”gingham の言葉が
生まれたと言われています。
それは「縞柄綿布」の意味であったとのこと。
つまり今のようにチェックではなく、
もともとはストライプだったのです。
それも白地にブルーの縞柄を、
“ギンガン”と言ったのです。
18世紀のはじめ、
フランスに伝えられたとのことですから、
古い生地なのです。

ギンガム・チェックといえば、
すぐに初夏の、
少女のドレスを想像する人もいるでしょう。
でも、男の服装にも
ギンガム・チェックは使われます。
たとえばスポーツ・シャツ。
なにを隠そう、私
このギンガム・チェックのシャツが大好きなのです。
ひと口にギンガム・チェックといっても、
さまざまな種類があります。
赤と白はもちろんとして、
黒と白、紺と白、グレイと白・・・。
そしてさらには大きさによる柄の違いもあります。
ほとんど無地のように見えるチェックから、
まさにテーブル・クロスにしたいような
出柄のものまであります。

さまざまなギンガム・チェックを
較べてみるのは楽しいものです。
たとえば黒と白の
ギンガム・チェックのスポーツ・シャツに、
あえてネクタイを結んでみる。
たとえば黒のシルク・ニット・タイとか。
ブルー系統のスーツに合わせてみて下さい。
信じられないほどよく似合います。
それでいて意外に新鮮な感じになるものです。

もしこれで自信をつけたなら、
赤と白のギンガム・チェックにも
挑戦してみましょう。
もちろん黒のニット・タイでもよろしい。
けれども、ネイヴィー・ブルーの
ニット・タイを結んでみる。
これも素晴らしい相性です。
いずれにしてもタイを結んでも、
結ばなくても着られるギンガム・チェック。
もっと活用したいものです。


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