服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第666回
散歩は本屋に限る

最近、本屋さんに行っていますか。
「なあに、本屋に行かなくても本は買えるさ」
その通りです。
インターネットを使えば、
居ながらにして、
瞬時に世界中の情報を得ることが出来ます。
ほんとうに便利な世の中になったものです。

けれども私は本屋へ行くのが好き。
正確に言えば、本を眺めに行くのです。
私の場合、もう本は買えない。
買っても置く場所がない。
本の下に本、本の奥に本、
という状態であります。
だから眺めに行くわけです。

仮に本を手に取らなくても、
ただたくさんの本をゆっくり眺めてゆくだけでも、
かなり頭脳を刺激されるものです。
もしなにか新しい発想を得たいと思ったなら、
本屋へ行け、であります。
この場合、エレベーターやエスカレーターを使わずに、
階段を使って歩く。
そうすると頭と足の体操ができるというものです。
いつまでも元気で、
頭脳をフレッシュに保つには、本屋を歩くに限る。

その意味では最近、開店したばかりの
「丸善丸の内本店」
(TEL:5288-8881)はおすすめです。
1階から4階まであって、とにかく広い。
ざっと120万冊の本を揃えているというのですから、
今現在ではいちばん大きな本屋ではないでしょうか。
洋雑誌が豊富に置いてあるのも嬉しい。
大好きな「イエナ」という洋書専門店がなくなって
困っていたところですから、
なおさらのことです。

もしこの本屋を隅から隅までゆっくりと歩いて、
アイディアのひとつも生まれないようなら、
ちょっと問題でしょう。
探している本が見つからない場合には、
専門のブックアドバイザーが相談にのってくれる。
これも新しいサービスなのでしょう。

洋書売場も眺めたし、
ずっと探していた文庫本も1冊買ったし、
エレベーターも一度も使わなかった。
さすがにちょっと腹が減った。
そんな場合には、4階にカフェがあります。
たとえばハヤシ・ライス(1000円)を食べる。
ハヤシ・ライスは丸善がはじめた、
という説があるのですが、
今度調べてみましょう。


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