服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第707回
私だけのレザー・ジャケットです

ライダーズを着たことがありますか。
「ライダーズ」は俗称で、
正しくは“ライダーズ・ジャケット”と言うべきでしょう。
もともとオートバイ乗り専用のジャンパーであったところから、
その名前があります。
ごく大まかに言えば、
「皮ジャン」の代表選手ですね。

今、どういう理由からなのか、
私はライダーズ・ジャケットに魅入られているのです。
これほど機能的な服装はほかにはないのではないか、
と考えているほどに。

ライダーズ・ジャケットに
ダブル前とシングル前があるのはご存じでしょう。
この独特のデザインは、
いかに強い風と寒さから身を守るか、
という必要性から生まれたものです。
ファスナーをしっかり首元まで留めれば、
相当温いのは、当然のことでしょう。

最初、私が着てみたのは
シングル前のライダーズ・ジャケット。
立襟に脇ポケットが付いただけの、
まことにシンプルなデザイン。
これを「皮ジャン」としてではなく、
まるで風変りなレザー・ジャケットとして着よう、
と考えたのです。
レザー・ジャケットですから、
あくまでも美しくなければなりません。
そこで買ってすぐに、
無色透明のワックスで丁寧に磨いたのです。
この美しい光沢を大切に着ようと思った。
時と場合によっては、
シャツにタイを結んで着る。
これがなかなかどうして、悪くないのです。

ただし、ひとつだけ問題があります。
身体にはぴったり合うのですが、袖が長い。
私としてはシャツの袖を出して、着たい。
そこでレザー・ジャケットの袖口を
折返したのです。
折返し部分のファスナーを開けておけば、
ちょうど良いバランスになってくれます。

グレイ・フラノのパンツに
黒のタートル・ネック・スェーター
という組合わせも良いかも知れません。
この上なく温く、皺にならず、どんな組合わせも可能。
さらにはコートを羽織る必要もありません。

よし、この次は
ダブル前のライダーズ・ジャケットに挑戦してみようと、
今策を練っているところなのです。


←前回記事へ 2004年11月11日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ