服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第731回
美と健康はすっぽんから

すっぽんはお好きですか。
すっぽんが嫌いという人は
少ないのではないでしょうか。
もちろん私もすっぽんは大好き。
ただしすっぽんは高級料理とされて、
そう安くは食べられないのが難点。
<すっぽんは食いたいし、財布は薄し>
という場合だってあるかも知れません。
ふぐもよろしいが、すっぽんも美味い。
いや滋養で較べるとすっぽんのほうが優るのではないか。

すっぽんの甲羅や骨を食べる人はいないでしょうが、
内蔵の一部を除けば、
ほとんど捨てるところがない。
血が栄養剤というのですから、推して知るべし。
生血をワインで割って飲むと、
たちまちにして身体が温ってくる。
まあ、ふつうはすっぽん鍋ですね。
ゼラチン質も豊富で、これを食べていると、
肌つやが光ってくるほどです。

俗に「マル」と呼ばれるのは、
甲羅が丸いからでしょう。
中国語でも「団魚」という言い方があるそうです。
つまり「マル鍋」とは
すっぽん鍋のことであります。
けれどもすっぽん鍋は比較的最近のことで、
江戸の頃には煮物にしたのだそうです。
すっぽん煮。
たぶんしょうゆ油で煮て、
飯のおかずにしたのでしょう。
それはともかく日本人が
すっぽんを食べるようになってから、
ざっと200年位は経っているわけです。

大きく分けて、アジアではすっぽんを食し、
ヨーロッパはあまり一般的ではない。
もっともすっぽんでスープをとることは
しばしばあるとのこと。
まあこれは食習慣の違いというものでしょう。

ところで自宅で手軽に
すっぽん鍋を楽しむ方法があります。
材料となるすっぽんを買ってくれば良いのですから。
池袋に「知音」(TEL 5951-2888)という
中国食材店があります。
ここではすっぽんを1匹2匹と売ってくれる。
お願いすれば解体もしてくれますから、
それほどの面倒はありません。
肌のお手入れも大切ではありましょうが、
身体のなかから若く、美しくなることは
もっと大切なことだと思います。


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