服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第809回
絹靴下こそおしゃれの第一歩

今、どんな靴下を履いていますか。
おしゃれな人にとって靴は一大関心事で、
その手入れに至るまで気をつかうものです。
でも靴と較べて、その下着である靴下は
案外なおざりにされています。
逆にいえば、靴下に凝る人こそ
本当のおしゃれなのでしょう。

良い男であるためには、
どんな靴下を履くべきか。
それはもうシルクの靴下に決っています。絹靴下。
ソックス(短靴下)であろうと
ホーズ(長靴下)であろうと、絹。

シルクで編んだ靴下は
まず第一に足への感触が素晴らしい。
第二に、足入れが良い。
これはスリップ・オン・シューズで実験してみると、
すぐに分るでしょう。
靴が履きやすいのです。
そして第三に、足の匂いが気にならなくなる。

足もとについて言えば、
日本では二重生活を強いられる。
靴を履いて、事務所に行く。
和食屋へ行くと、靴を脱ぐ。
一日のうちで何回かは靴を履き、靴を脱ぐ。
もちろん個人差や感じ方の違いはあるでしょうが、
足の匂いが気になる。

ところが絹靴下を履いてみると分ることですが、
ほとんど匂いの心配がなくなるのです。
これは絹が動物繊維であることと、
関係があるのかも知れません。
人間の肌に近い成分を持っていて、
これが肌を活性化してくれるらしい。
まあ、論より証拠、一度試してみて下さい。

ただし、ここに大きな問題があります。
絹靴下は値段が高くて、弱い。
すぐに穴が開いてしまう。
とても毎日履けるようなものではない。―
私がこう言っていたら、
丈夫な絹靴下を作ってくれたのです。
いつかご紹介した、丹後の大江浩二さんです。
特殊加工した絹糸70%、
そして補強のためにナイロン30%。
洗濯機で洗えますし、
私が乱暴に履いても穴が開かず、
もちろん毛玉にもならない。
しかも短靴下で、2,600円、長靴下で、3,000円と、
買えない値段ではありません。
今のところ色は黒無地だけですが、
興味おありの方は大江浩二さんに
直接問合わせてみて下さい。
(TEL:0772-46-4504)


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