服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第844回
白い帽子をいつも美しく被るために

ブッシュ・ジャケットを着たことがありますか。
ここでの“ブッシュ”bush とは
「藪(やぶ)」の意味です。
直訳すれば、藪のなかで着るジャケット。
たとえばジャングルなどでの
狩猟にでもふさわしいような、
活動的で、開放的な上着のこと。
両胸、両脇の大きなパッチ・ポケットが特徴。

別名、サファリ・ジャケットとも言います。
つまりサファリ・ジャケットと
ブッシュ・ジャケットは、
ほぼ同じものを指しているのです。
ブッシュ・ジャケットは
多くはカーキー色のコットン地などで仕立てられる。
そして実は何度も水をくぐって、
洗いざらしのものほど良しとされます。
それはハンティングの回数が多い、
経験者をイメージさせるからでしょう。

では、ブッシュ・ジャケットに
もっともふさわしい帽子は何か。
言うまでもなくブッシュ・ハット。
またの名前をサファリ・ハットとも言います。
つばが広く、あご紐が付き、
時と場合によっては
ブリム(つば)をスナップで留めることもできる。

今、実際に入手可能なブッシュ・ハットとしては
「ミストラル」(フランス製)のものがあります。
私は黒をひとつ持っていますが、
今度は白を買おうかと考えています。
色は白、黒、紺、ベージュの4色があって、11550円
「トラヤ帽子店」(TEL:3535-5201)で買えます。

どうして今、
白いブッシュ・ハットが欲しいのか。
この帽子に自分で手を加えて、
美しいカーヴに仕上げて、
ちょっとドレッシーな場面に被りたいからです。
あご紐はクラウン(やま)のなかに
入れておけば良いのです。
たとえば白いコットンのジャケットに合わせたら、
さぞかし美しいだろうと
早くも勝手に想像をしています。

このブッシュ・ハットは
コットン100%なので、自分で洗えるのです。
8割方乾いたところで、アイロンをかければ、
ほとんど好きなスタイルに
形をつくることができるでしょう。


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