服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第977回
ほっとする飲物

ホット・ドリンクスはお好きですか。
もちろん温かい飲物の総称ですが、
これも立派な和製英語なのだそうです。
それはともかく寒い時には
温かい飲物で寛ぐのがいちばんです。
さあ、お茶を飲みましょう。
この場合、湯をどうするか。

もちろん湯はすでにポットに用意されている。
どこかのボタンを押せば
いとも簡単に湯が出る。
便利この上もない仕掛けであります。
でも、時には好きなケトルで、
必要な分だけの湯を
沸かしてみようではありませんか。
墨をする時間が書を書くための心を落着ける
「間(ま)」であるように、
ホット・ドリンクスを飲むための
準備の時間となってくれるのではないでしょうか。

まったくの理想ですが、
いろりが切ってあって、
そこに鉄びんが乗っているなんていうのは
嬉しいものであります。
むかしの日本人はあれを
「松風」と言ったものです。
シュンシュンシュン、チンチンチン・・・。
湯が静かにたぎる音を、
松の葉が風にそよぐ風情にたとえた。
それで、松風の音というわけです。
それはともかく、ホット・ドリンク用の
すてきなケトルがひとつあればいいなあと思います。

熱いものは熱いように、飲む。
ということは器を温めておくのはもちろんのこと、
沸点に近い温度であることが望ましい。
ことに紅茶などはそうです。

ところで最近、
冬用のハーブ・ティーを見つけました。
様ざまなハーブをミックスしてあって、
身体を芯から温めてくれる。
その愛称も「カチコチ」
ネトル、シナモン、カルダモン、ジンジャー、
ステビア、ハイビスカス、ローズマリー、
ローズヒップ、ローズレッド、レッドクローバー・・・
などなどがミックスされています。
何が何だかよく分りませんが、
身体を温めてくれることは間違いありません。
100グラム、2940円。
「ボタニカルズ」
(TEL:03-5475-8444)で入手できます。
私などはついこれに
少量のリキュールかジンを
加えたくなってくるのですが。


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