門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第98回
イル パッパラルド

京都・東山七条から東に坂を登る。
通称「女坂」である。
そこにあるのがイタリア料理の「イル パッパラルド」。
店内は細長く、カウンターとテーブルの奥には
ピッツァの窯がある。
そこでピッツァを焼くのがオーナーの北村憲始さん。
北村さんはもともとファッションの仕事に従事していた。
僕は、予約の段階で、
この窯に近いテーブルをお願いすることが多い。
というのは、ピッツァの生地を伸ばし、
そこにソースと具材を載せ、窯に入れ、瞬時に焼きあげる、
この工程を見るのが好きだからだ。

この店をリニューアルするときに
ピッツァをメニューに加えることになった。
そこで北村さんは東京の有名店で修業をし、
見事ピッツァヨーロとなった。
生地はナポリスタイルで表面パリッと、
中はふんわりというピッツァを焼いてくれる。

この日は、前菜を2品。
串本産カタクチイワシのマリネ・プンタレッラのサラダと
北海道産白子と冬野菜のフリットミスト。


カタクチイワシのサラダ、これが見事であった。
柑橘系の酸味とカタクチイワシの適度な脂分と
旨みのバランスには唸った。



白子のフリットは中身がトロっと崩れ、
そこから濃厚な味わいを楽しむことができた。



パスタは山ウズラのトルテリーニ・黒トリュフバターソース。
これがテーブルに運ばれてくると、
一気に黒トリュフの香りが力を放つ。

同じテーブルを囲んだ仲間は「クラクラしますね」と感激である。
チーズとバター、そして黒トリュフの相性は
最強ともいえるマリアージュだ。


ピッツァはいつもマルゲリータを頼む。
水牛のモッツアレラを使ったものがあった。

このチーズのコクとトマトの酸味も間違いない出会い。


嬉しくなって、4種類のチーズが載った
小ぶりのピッツァももう1枚追加した。

そこにハチミツをかけると、
また異なる美味しさを味わうこととなった。
いつも楽しい食事の時間を与えてくれる一軒である。

【本日の店舗紹介】
「イル パッパラルド」
 京都市東山区妙法院前側町451-1
 075-533-3330


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2012年1月13日(金)

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