門上 武司

「一杯の珈琲から一皿の満足まで」
  門上武司の食コラム

第149回
炭火焙煎珈琲 凛east+

銀座で気になっていたコーヒー屋がある。
銀座4丁目の交差点近く、
ビルの2階に上がってゆくと、
じつに落ち着いた雰囲気の店がある。
「炭火焙煎珈琲 凛」という店だ。

ある日、築地にある編集部で打ち合わせを終え、
銀座に向かって歩いていると
「炭火焙煎珈琲」という文字が目に飛び込んできた。

看板を見ると「Coffee Rin east+」と書いてある。
なんだか記憶にある名前。
あの店の支店ではないかという思いで入る。
内装の感じはかなり違う。

非常に明るく、カジュアルな空気感が漂っている。

カウンターに腰を落ち着けマンデリンを頼む。
ペーパーフィルターでゆったりと落としてゆく。
ドリッパーは3つ穴である。
ポットからコーヒーカップに移すと、どうしても泡が生じる。
それをきちんと取って、サーブしてくれた。
香ばしさと苦み、そしてすっきり感がいいバランスである。
マンデリンのやや苦みや土っぽい印象を残しつつも、
今の時代のさわやかなタイプといえる。

そこから会話が始まった。
奥の小さな焙煎室で焙煎していることや、
炭火といっても備長炭を2種類など、
いろいろな情報を聞くことができた。

また、生豆をハンドピッキングされている。
「これは結構手間のかかる作業なのですが、
これをやると雑味が消えるような感じです」と。

また現在のスペシャルティコーヒーについて話題が及ぶと
「コーヒーの世界も細分化され、
面白くなってきたのは事実ですが、お客さんを置いてゆくのは、
よくありませんね」との意見をもらった。
同時に深煎りのことなど、
いろんな話が飛び出してきた。
一杯のコーヒーを媒介として会話が楽しめる。
これもコーヒーに愛着が湧いてくる瞬間である。

そして、この店が銀座4丁目交差点近くの
「炭火焙煎珈琲 凛」の支店であることが確認できたのであった。
焙煎もケーキつくりも、
すべてこの場所で行なっているということもわかったのだ。


【本日の店舗紹介】

「炭火焙煎珈琲 凛east+」
 東京都中央区銀座4-11-3 ウインド銀座ビル1階
 03-3248-9880


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2012年7月10日(火)

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