中国って、本当のところどうなの?

第61回
中国ファッション市場考察団

スウェーデン人の友人から電話がありました。

「Yoshi、綺麗な女の子は好きか?」
「そりゃ、嫌いじゃないよ。というか、好きだよ」
「アジア最大級のファッション・ショーが、
 北京飯店などで開催されているんだ。
 きっと綺麗なモデルも沢山いるよ。」
「なんだって? そりゃ市場調査に行かないとまずいな」

ということで、中国最新のアパレル、
メイク・アップの市場状況を調査すべく、
「中国ファッション市場考察団」(即席)は結成されました。

市場調査に燃える考察団は、
北京の目抜き通り・王府井にある最高級ホテルの一つ、
北京飯店(Beijing Hotel)に向かいました。

まず、友人と落ち合ってみて驚いたのが、
ショーの関係者に知り合いが一人もいないどころか、
招待状すら持っていなかったのです。

「おいおい、どうするんだよ?」
「んー、どうしよ。どうしたらいい?」

スウェーデン人の脳天気さに驚きながらも、
「当たって砕けろ」というノリで
会場である大きなホールに向かいました。

セキュリティがしっかりした会場の外には、
アパレル関係者やマスコミ関係者が沢山詰め掛けています。
中には美しいモデルの女性・男性もちらほらいます。

ここまで来て引き返すのもなんなので、
とりあえずセキュリティ関係者の中で
一番偉そうな雰囲気の人に掛け合ってみました。

「あのー、こちらのショーにとても興味があるんですけど、
 入れてもらえませんか?」
「招待状は持っていますか?」
「いえ、ありません。」
「どこの国からいらしたのですか?」
「スウェーデンと日本です。」
「確認してみます。少々お待ちください」

こうして、セキュリティの主任者が
どこかに電話で確認してくれ、
なんと会場に入れてもらうことができました。
聞いてみるもんですね。

一緒に行ったスウェーデン人の友人は、
ブロンドに端正な顔立ち・190センチ近い長身で、
モデルに間違えられたのかもしれません。

東京やミラノ、ニュー・ヨークなどのショーでは、
全くの部外者が、高級ホテルで開催されているものに
入ることは難しいでしょう。
しかし、中国では権限を持っている人を捉まえ、
上手に振舞えば、その場の「ノリ」で
こうして案外なんとかなることがあります。

一方、ヨーロッパから来た
プロのメイク・アップ・アーティストでも、
招待状が無いために中に入れず
会場の外からモニターを見守っている人もいました。

やはり、「権限を持っている人」を
捉まえることが鍵なんですね。

明日に続きます。


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