中国って、本当のところどうなの?

第179回
日本に憧れる中国人学生

清華大学美術学院:LCQさん 後編

一昔前に「文化的な鎖国」を行っていた中国では
デザイン業界全体のレベルは、
世界の第一線からは遅れをとっています。

世界的に活躍する日本人デザイナーの仕事は、
デザインを学ぶ中国人学生の多くに
畏敬の念を持って迎えられているようです。

「私が好きな日本人のデザイナーは、
 福田繁雄さん、田中一光さん、U.G 佐藤さん、
 それから佐藤晃一さんなど。
 彼らの作品からはとても刺激を受けるし、良い勉強になるの」

中国で「嫌いな国はどこか」と聞けば、
ダントツで「日本!」との答えが返ってくることでしょう。

いまだに時代物のテレビドラマなどでは、
日本兵の役などは滑稽なまでに野蛮に描かれることが
ステレオタイプとなっています。

そうした日本嫌いな国民を醸成するに
十分な情報が溢れる中国において、
「外国に行くなら、まず日本を見てみたい」
と言ってくれる中国人の若者は、とても有難い存在です。

さらに、
「将来、仕事をしてお金ができたら、
両親に日本旅行をプレゼントしたい」
とまで言ってくれているのです。

自分がまだ行ったこともない外国の中で、
「最初に行ってみたい国」に日本を挙げてくれ、
さらに「両親にも行かせてあげたい」
とさえ思ってくれている中国の一大学生。
泣かせるじゃありませんか!

LCQさんの面白いところは、
外国人に対しても全く物怖じせず、
すぐに友達になれるところです。

私も友人のアメリカ人、ロシア人、イタリア人、
日本人、韓国人、メキシコ人、スウェーデン人などを
彼女には紹介してきましたが、
驚くほど巧く、誰とでも仲良くなります。

異文化に対する憧れや好奇心が
彼女のこうしたオープンな性格を
形成しているのかもしれません。

将来、優れたデザイナーになってくれるであろう
素敵な中国人の学生さんです。


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2006年5月14日(日)

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