第240回
人通りの多い歩道橋に商機あり!?
中国にはしっかりとお店を構える街の商店だけでなく、
道端の露店が日本とは比較にならないほど多く存在します。
車や自転車の荷台を利用した移動式露店から、
風呂敷に荷物を包んでやってきて
道端で売る人々まで様々です。
その多くは営業許可などを持たない違法な商売なので、
警察(公安)などが近くに来ると、
蜘蛛の子を散らすように行商の人々は
四方八方に逃げていき、ほとぼりが冷めた頃になると
また同じ場所に戻ってきて営業しています。
こうした違法な路上での行商と警察との鼬ごっこは、
地方の貧困層が多くいる限り、まだ暫くは続きそうです。
路上の行商出没率が高いのは、
なんといっても通行者の多い鉄道の主要駅や
地下鉄の出入り口の近辺です。
また、大きなスーパーやデパートなど
集客力のある商店の近くにも、
その通行量を狙って行商の人々が集まってきます。
世界最大級のメガ・マートである
アメリカのウォルマートやフランスのカルフールには、
連日多くのお客が訪れます。
こうしたメガ・マートで買い物をする多くの客の通る道は、
行商の人々にとって彼らの商売をする上での
一等地といったところなのでしょう。
地下鉄の東直門駅から少し離れた場所にある
カルフールの前には、横断用の歩道橋があります。
この歩道橋は他の場所と比べてもとても交通量が多く、
周りの見晴らしもいいことから
いつも多くの行商の人が露店を開いています。
売られているのは、花、
オリンピックのマスコットのコピー商品、
地方の特産物、横流しされてきた書籍など様々ですが、
最も多いのは違法コピーのCD・DVDの類のようです。
露店のなかでも最も売れ行きが良く
持ち運びも簡単だからなのでしょう。
麻薬などと違い、違法コピー商品の販売などは
捕まっても刑罰が軽めであるために、
その利益率の高さに釣られて販売する人が後を絶たないようです。
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