中国って、本当のところどうなの?

第260回
北京の英文フリー・ペーパー

さて、昨日・一昨日と
北京の日本語フリー・ペーパー事情をみてきましたが、
今日は英文フリー・ペーパーをざっくり見比べ、
中国の日本語と英文のフリー・ペーパー事情を総括してみます。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一
Time Out Beijing

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一
Time Out Beijing

「Time Out Beijing」はその表紙をみるだけでも、
写真の使い方が洗練されていることが窺えます。

実際に誌面をみてみると、
読ませる記事に沢山の目を引く写真がちりばめられており、
日本語のフリー・ペーパーと比較すると
やや格が上の感があります。

また、日本語フリー・ペーパーにありがちな
いかがわしい夜のお店の広告は少なく、
比較的健全な広告内容であることも
特筆に価するでしょう。

中国留学・北京事情・中国の大学-加藤嘉一
that’s Beijing

「that’s Beijing」は英文フリー・ペーパーの中でも
最もボリュームのある情報誌といえるでしょう。
Time Outと比べてみても、約2倍の厚さがあります。

写真の使い方の巧さ、
読ませる記事が多い面など
英文フリー・ペーパーのプラスの面を持ちながら、
広告もかなりの件数を集めており、
資金のやりくりの面でも成功しているようです。

中国で発行されている日本語のフリー・ペーパーと
英文フリー・ペーパーとを比べてみると
読者に対する真摯な態度という点では、
英文フリー・ペーパーに軍配が上がるのではないでしょうか。

誌面の殆どが広告だけなのに、
いかにも読ませる記事があるような雰囲気の表紙で
発行部数を稼ぐ日本語フリー・ペーパーがあるなかで、
手にとって貰うからにはそれなりの価値を提供しようという
英文フリー・ペーパーの発行人には好感が持てます。

長期的に見ると、
チラシの寄せ集めのような一部の日本語フリー・ペーパーは
いずれは読者離れを起こし、
発行部数の割には読者が少なくなるでしょう。

逆に、読者に対して真摯な態度で挑んでいる
一部の日本語フリー・ペーパーや
英文フリー・ペーパーは読者から長期的に愛される
情報誌となるのではないでしょうか。

一般的に、フリー・ペーパーの購読率は
公表発行部数の数分の一程度でしょう。
広告ばかりの情報誌の実際の購読率はさらに低く、
またゴミ箱へ投げ込まれるまでのサイクルは相当に短いはずです。

反対に、読ませる記事の多い情報誌は、
発行部数に占める購読率が高くなり、
購読時間・保存期間も長くなるといえるでしょうね。


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2006年8月3日(木)

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