虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第103回
「センチメンタル・ブルー」

グレープフルーツの香りが
脂肪の燃焼を促進させるとか
ラベンダーの香りが
副交感神経を刺激して
太るようにするとかの研究がなされ、
それを裏づける結果も出ているという記事を
先日どこかで拝見いたしました。
確かに、カレーや焼き肉の匂いがすれば
食欲も湧きますし、
身体もシャキっとするような気分にもなります。

このように、匂いで身体を刺激できるなら
色でも同じような可能性があるのではということで、
色についての研究もいろいろされています。
最近の実験でも、
人間は視覚のみでなく
皮膚でも色を感じることができる
ということが明らかになっています。

例えば、赤色に塗られた部屋に
目隠しした被験者を入れて観察すると
体温が上昇し気分も高揚することや、
青色に塗られた部屋の場合では
体温は変化しないが
感覚としては冷たく感じられ
気分は沈みがちになるということが
報告されています。

実際、中医学の基本理論にも、
五臓六腑に対して特定の色を当てはめた
色体理論というものがあります。
それによれば、
肝は青色に相当し
適度に青色を見れば肝に良い影響を与え、
あまり見なかったり見すぎたりすると
逆に悪い影響を受ける
というようなことがいわれています。

また、中医学では、
春は肝に関係の深い季節になっていますが、
春は緑がまぶしい季節で
緑は青色に一番近い色でもあります。


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