虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第293回
「ニセ薬剤師に、ご注意下さい!」

新聞やテレビなどの情報によると、
「オレだよ、オレ」と電話して
交通事故の示談金名目で金をだまし取るような
単純な手法は今や消えうせ、
現在は、複数の犯人たちが
警察官や弁護士などになりすます
劇団型犯行が主流になってきているみたいです。

また、犯人側が
学校や職場の名簿などをもとに、
名前や生年月日、職場などの情報を
あらかじめ把握した上で電話をかけてくるため、
割り合い警戒心の強い人でも
ついついだまされてしまうという話です。

「お宅の看護士をしている娘さんが、
 インシュリンの過剰投与をして
 患者さんが昏睡状態になってしまった。
 その患者さんは今も昏睡状態である。
 病院側もすぐ弁護士を立てて対応している。
 家族は表ざたにしたくはないと言っている。
 そのためには、1500万円必要である。
 病院側が1300万円用意するといっているので、
 不足分の200万円をすぐに銀行に振り込んでほしい」

「○○○だけど、89才のおばあさんに
 インシュリンの点滴を間違えて打ってしまい、
 おばあさんが亡くなってしまった。
 示談金は1500万円で、
 自分の負担が400万円なので用意してほしい」

・・・などといった事例の報告が
各地で相次ぎ、
医師会、薬剤師会、看護士協会などでも、
十分に注意して対処するようにと
会員及びその家族に呼びかけております。

しかし、落ち着いてよく考えてみると、
薬局でも日常的に
劇団型犯行が行われている可能性があります。
具体的にいえば、処方せんは
薬剤師以外、調剤することが禁止されていますが、
「白衣を着ているが薬剤師ではない人間」が
平然と日常的に処方せんの調剤している場合です。

処方せんの調剤に使用する薬剤は、
一般に市販されている薬と違って
効き目が鋭い代わりに、
副作用の点でも注意しなければならないことが
非常に多いものです。
そのため、薬剤師以外は
調剤してはいけない法律になっているのです。
薬局の中で白衣を着ていても、
薬剤師とは限りません。
必ず、薬剤師かどうか確認して下さい。


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