虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第334回
花粉症の薬で、ぜんそくが・・・

市販されている花粉症の薬の多くには、
鼻水や鼻づまりを解消させるため、
内服薬、外用薬を問わず
血管収縮剤が配合されていますが、
血管収縮剤は使い方を間違えたり、
血圧の高い人が使うと、
脳圧の急激な上昇を引き起こし
頭痛や脳内出血の原因になることがあります。

さらに、もうひとつ使い方で
特に注意が必要と思われるのは、
「気管支ぜんそく」の持病がある場合です。

なぜなら、鼻は喉と通じているため、
血管収縮剤が含まれている点鼻薬を挿して
すぐに横になったり
頭を後ろへ反らしたりすると、
点鼻薬が喉のほうにまで垂れ落ちてきて、
喉の粘膜が収縮を引き起こし
ぜんそくの発作が誘発される恐れがあるからです。

また、薬の成分濃度が低いため、
点鼻薬ほど心配する必要はないと思いますが、
それでも一応、目は喉と通じていますから、
血管収縮剤が含まれる目薬を差すときも
注意は必要かも知れません。

・点鼻薬を挿す場合は、
 常に身体を起こした状態で使用し
 すぐに横になったり頭を後ろに反らさないこと。

・目薬すなわち点眼薬を使う場合は、
 差したらすぐ目頭を押さえて
 液がのどの奥のほうへ落ちないようにすること。

・使用後、水やぬるま湯などで軽くうがいをして、
 喉の粘膜に薬剤がつかないよう気を配ること。

しかし、何といっても一番賢明なのは、
気管支ぜんそくの持病がある方は、
血管収縮剤が含まれている点鼻薬や
点眼薬の使用を先ず控えることでしょうね。


←前回記事へ 2005年3月15日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ