目の前がかすむ
そういった将来の情勢変化を考えると、チャンスこそ遠のいたが、全くなくなってしまったわけではない。しかし、どちらにしても、長期戦に切りかわったことは確かで、血の気の多い人にとって長期戦ほど苦手なものはない。
長期戦となると、さしあたり飯を食う手立てをしなければならないし、自分で稼ぐことの不得手なものはどこかでスポンサーを見つけなければならない。
私はもともと政治家志望でもなかったし、また自分が政治家に向いていると思ったこともなかったが、台湾というところに生をうけたばかりに、いつの間にか危ない橋を渡ることになってしまった。といって、もうあとにはひけない。後悔こそしないが、悲壮感が頭にこびりついて離れない。何かというとつい「壮士逝って再び帰らず」などという文句が口をついて出てくる。
こんなことを言うと、さも自分が「男の中の男」のような錯覚を起しかねないし、また行動だけ見ていると、そういう具合にも見えてくる。
しかし、本当の私は、どちらかといえばうんと女々しいほうで、一つのことをきめるのにも、気を揉むことが多く、何かやって失敗すると人一倍くよくよする。よく「女の腐った奴」という表現があるが、そういうのとよく似ている。それなのに第三者から見ると、竹を割ったように見えるのは、きっと最初の出発点で「背水の陣」を布いてしまったからに違いない。
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