また、ある人が水浸しになるくらい加美乃素を浴びても、いっこうに効き目がないので、抗議を申し込んだら、
「そう苛立ったりすると、髪の毛に悪いですよ。あなたは効き目がないとおっしゃいますが、もし加美乃素を使っていなかったら、もっとハゲていますよ」
という返事を社長からもらったという逸話も残っている。
これくらい相手を呑んでかかれば、毛生え薬も商売になるだろうが、効き目のほうはまた別の話である。頭髪がうすくなっても、健康には影響がないので、病気の中には数えられていない。そのためであろう。頭髪の学問的研究はなされていないのと同じであり、男性ホルモンの分泌が盛んな人はハゲになるといった、いい加減な説明が横行している。
だいたい、毛根がなくなったら、毛が生えなくなるというが、毛根という表現が人を誤らせる。毛は植物のように頭の中に根を下ろして成長するものではなくて、毛そのものは皮膚の一部であり、毛髪は地球の表面にたとえれば、土が盛り上がって山脈になった部分のようなものだからである。同じ細胞でも、毛髪になる部分の細胞は、細胞の新陳代謝がスムーズに行われておれば、髪の毛になって現われるだけのことである。
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