どうにもならない官僚体制
林金生氏は東大の私の先輩でもあり、私の帰国のためにわざわざ東京まで足を運んでくれた人なので、すぐに担当者を大臣室に呼んで、私の質問に担当者からじかに返事がもらえるようにしてくれた。
中華民国の土地法は、土地の集中を防ぐことに力を入れることばかり考えて立法されているが、農牧漁業が将来、大規模農業に移ることは全く予想していないので、条文から見る限りではやはり個人でないと農民として扱うわけにはいかないという。
「じゃ私が農民になればいいのですか?」と私はききかえした。
「邱先生は著名な人で、農民でないことは台湾中の人が皆、知っていますから、ちょっと具合が悪いですね」と内務大臣は言った。
「ではおききしますが、農民には、男と女の区別がありますか?」
「いや。女性でももちろん、かまいません。我が国は男女平等ですから」
「じゃ、私が台湾でおメカケさんをもらって、その人を農民として登記すれば、土地の登記はできますか?」
「それならできます」
「すると投資奨励法というのは、牧畜を奨励する法律じゃなくて、蓄妾に投資することを奨励しているようなものじゃないですか」
「全くそういうことになりますなあ」
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