お互いに気のおけない間柄なので、二人して声をたてて笑ったが、問題の解決には全くつながらなかった。いつまでもそのまま放置しておくわけにもいかないので、私は財政部長(大蔵大臣)の李周鼎氏を訪問して同じ問題を持ち出した。そうしたら李氏は、
「邱先生。我が国に帰ってきたら、お妾さんは一人では足りません。少なくとも四人は要るでしょう。士農工商といいますから」
これには私のほうが思わず吹き出してしまったが、恐らく大蔵大臣も、五千年の悠久の歴史を持つ官僚老大国のしがらみにはつくづく困惑していたに違いない。
こういう具合に盥まわしにされて問題が一向に片づかないのはやむを得ないとしても、台湾には土地を売買したら一か月以内に登記しないと処罰するという規定がある。今度はその規定にひっかかってしまった。
登記に行っても受けつけてくれず、登記できないでいるというのに、今度は登記しないから罰金だというのではいくら何でもあんまりである。さすがの私も腹に据えかねて賦税署長に直訴すると、登記できないものは売買がなかったものとして処罰しないという通知が郷公所におりてきた。
それでやっと一安堵と思ったら、今度は県政府から十何人もの役人が押しかけてきて、工業団地の事務所を一斉捜索した。何一つやましいところがあるわけではなく、牧場の売買書類にはすべて印紙が貼りつけられていたが、買主が誰になるかまだきまらないので、印紙にまだ割印が押してなかった。たったそれだけの理由で法院に訴えられ、一年以上もくりかえし法廷に呼び出されて結局、罰金を三十五万元(一元六円)も支払わされた。
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