イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第125回
配当金と預金の金利の違い

銀行に、定期など一定期間預けておく間の金利は
利率が確定していますので変動しません。
株式の配当金の場合は
業績によって配当金が予定より多くなったり少なくなったり、
また企業業績がよくなかった場合には出ないこともあります。
ですので変動します。
現在の日本の預金の金利は未曾有の低金利になっており、
定期の金利だけで暮らしていこうとすると
おそらく数億円預金をしていないと無理でしょう。
日本の日経平均の平均配当利回りが1%前後ですから
こちらも投資資金が数億円ないと難しいことになってきます。

中国や香港の株式市場では
高配当をだしている企業があります。
4%程度の配当金をだしている企業なら
1億円あれば400万円(税込み)になりますので
なんとか暮らしていける金額にはなるでしょう。
この点でも中国株、または海外の通貨での高配当の預金に
資金が流れていくのは当然の成り行きともいえます。
株式投資では投資する企業の
将来の成長性に資金を出している場合ですと
その企業の成長とともに配当金が上がっていきますので
投資資金に対する利回りも上がっていくことになります。

配当金とともに考えておきたいのが株式配当(無償株)です。
株式配当は企業が利益をあげたときに
新株を発行し、投資家に利益を還元することです。
ですから形は違っても株式配当は配当金と同じ事になります。
ただ、現金か株式で受け取るかの違いです。
ですが、株式投資ではこの株式配当が
利益を膨らませていく時には大きく役にたちます。

中国の企業によっては
株式配当で3割、5割、10割、の株式配当を出します。
株式配当を出した分株価は下がりますが、
力のある企業、成長していく企業は
また株価が上がっていき、もとの株価まで戻していきます。
例えば100円の株価の企業が
10割の株式配当を出したときには、株数は2倍になります。
2倍になったということは
株は100円の価値の半値になりますので
当然株価も半値の50円になります。
ですが先々この企業の業績が伸びて2倍になったときには
株価は前と同じ100円まで戻っていきます。
単純に考えてこのような株価の動きになります。

投資した企業が、株式配当とともに配当金を出したときには
もっと利回りが上がります。
このような企業に株式投資したときには
元金が大きく膨らんだことになりますので
最も効率の良い投資を行ったことになります。
株式投資では利回りは配当金ばかりではなく、
株式配当も計算に入れて投資していくと
効率も上がっていくことになるのです。

配当金を再投資してもいいし、
株式配当に関しては、その株式配当に次の年から配当金がつけば
利回り的にも上がっていきます。
利回りに対して変動はあっても
そのリスクをとっていくのが株式投資です。
預金の金利にしても
何故日本の利率がここまで下がったのか、
何故昔の日本の利率が高かったのか、を見ていくと
答えが見えてきます。
高度成長している国の金利は高いのです。
しかし国によっては、
高金利にしないと国が維持していけないところもありますから
そのような国はさけるべきですが。

株式投資でこのように利回りでも株式配当でも
大きく膨らませていける株式市場の条件としては、
その国が経済成長していけて、
その国の企業も伸びていける国でないといけません。
中国のGDPの伸び率は8%前後ですから
その点は合格と見ていいでしょう。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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