イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第142回
H株先物指数

H株指数先物が2003年の12月8日から開始されました。

香港証券取引所営業総裁、パトリック・コンロイ氏は、
中国経済は引き続き急速に拡大成長しており、
機関投資家、個人投資家を問わず
中国関連の商品に対する関心が増している。
取引所としては今後も多くの中国関連商品を研究し、
販売していくつもりである、と語っています。
H株は今年初めから大幅に上昇していて、
H株指数の伸びはハンセン指数を大きく引き離しています。
H株先物指数の導入は、
プロの投資家および個人投資家の
市場に参加しようという関心を高め、
リスクヘッジあるいは
スプレッディングとしての需要があると見込んでいます。

ですが、香港証券取引所は
過去の1997年にレッドチップ指数先物を発売したことがあります。
このときは見事に失敗しました。
理由はレッドチップ指数先物を売り出してまもなく、
タイから始まったアジア通貨危機です。
このことが原因で
レッドチップブームはなりを静めてしまいました。
レッドチップ指数先物の売買高は徐々に減少し、
取引所は当時あっさりと
この商品を引っ込めてしまった経緯があります。

H株の2002年の出来高は
市場全体の出来高に占める割合は約7〜8%でした。
2003年に入り、16〜17%まで増加しています。
2002年の時と比べると大きく伸びています。

中国当局が政策を変更してから、
国内企業はすべてH株の形式で上場しています。
H株指数のトップ8銘柄は、
すべてここ3年以内に新規上場した企業で、
指数の時価総額の60%を占めています。

H株指数先物に投資する際の投資資金ですが、
H株指数先物の乗数は1ポイント50ドルで、
委託証拠金はH株指数が4200ポイントで
計算すれば、契約価値は21万ドルです。
1香港ドルが14円で計算すると日本円で29.4万円となります。
つまり30万円程度あれば個人投資家でも買うことができるのです。

そうなると個人投資家にも機関投資家にも
リスクヘッジとしての需要がでてきます。
中国が再び強力な政策により
経済の過熱をコントロールするのでは、
という市場の不安がいったん払拭されれば、
H株の上昇勢いは来年上半期まで続くだろうと
証券市場関係者は見ています。

加えてH株指数先物がでてきた場合には
上昇勢いは今後しばらく続く可能性があります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2003年12月23日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ