イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第158回
2004年の中国株市場予想

香港市場に関しては、株価の変動はありますが
今年も株価は上がっていくことが考えられます。

2003年後半から香港株は
出来高をともなって持続的な上昇が続いてきました。
米国の金利が低くドル安が続いていることにより、
資金が米国から海外へ流れており、
このお金が香港市場にも入ってきています。
また、人民元切り上げの潜在力が
強い香港ドルを作り出していることにより、
資金が香港市場に入ってきています。
このほかにも投資家が株価上昇により、
獲得した利益を再び投資にまわし、
より大きな利潤をあげようと
資金が流入していることも上げられます。 

香港の銀行に対する人民元業務の営業許可、
国内住民の香港への個人自由旅行規制の緩和、
CEPA(経済・貿易緊密化協定)等のサポートのおかげもあり、
香港経済は回復してきました。
香港の小売り業界は
個人自由旅行の解禁により谷底から抜け出ています。
不動産価格も徐々に回復してきています。
マイナス資産問題は緩和され、
デフレ問題も短期内に解決できるものと見込まれます。

今度は香港市場のリスクを考えて見ます。
第一、テロの問題があります。
テロ攻撃の脅威が全世界を覆っていること、
第二、SARS再発の可能性があります。
SARS再発の大発生の可能性は常に考えられます。
第三、国内経済の急成長により、
原材料価格はすでに大幅に高騰しています。
加熱気味の経済を冷ますため、
中央政府が何らかの措置を実施する可能性も考えられます。
もし、H株がいったん急落したら、
投資家の自信は動揺する可能性があります。
第四、台湾および米国はともに大統領選挙の年です。
政治的リスクも上昇します。

香港市場のH株は昨年の急騰で、
H株企業の株価的には疲れが出てきているのは確かです。
ですが、なにもH株だけが中国株ではありません。
レッドチップ株、GEM市場の企業も中国企業ですし、
P株(中国企業の市営企業)だってあります。

H株と違うところは、
H株企業にはA株と同時上場している企業が多くあるのに対して
レッドチップ株、GEM株、P株は
A株に同時上場してはいません。
ですが、同じ中国企業であることには変わりありません。
今年はそのような企業にも
日の目が当たり株価が上昇していくことが考えられます。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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