イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第215回
無償株での投資

中国株に投資すると
業績の良い企業に投資をしたときには
株主に利益を還元する方法として
株式配当(無償株)を発行する企業が多くあります。

企業は儲けた利益を株主に還元する義務がありますから、
利益が上がり将来的にも収益が期待できる企業は
無償株を発行するケースが多くなってきています。
今までは中国本土の銘柄に
無償株を発行する企業が多く見かけられました。
ですが今年は香港市場に上場している企業でも
業績が期待できる企業の中では
無償株を発行する企業も増えてきています。

例えば代表的な例では
2003年12月に煙台安徳利果汁(コード:8259)が
100割無償をだしました。
これによって今まで1,000株持っていた株主は
10倍の10,000万株に株数は増えました。
ただし無償株分、株価は下がりますので
株価も十分の一になっています。

では投資家(株主)は無償株で
どのようにしたら利益をだしていけるでしょうか。
無償株を発行する企業は、
それなりの利益がでている企業の場合が普通です。
また、業績のいい企業で
過去にも無償株を発行した企業の場合などは
再度発行するケースがよくあります。

そのような企業を事前に見つけておき、
投資しておくのもひとつの投資方法です。
ですが確率として出るかどうか、
そのような期待があることは確かですが、
それだけの判断基準で投資を考えることは危険です。

むしろほかの要因が加味していて
企業の成長性、または配当金の高さで投資していたときに
無償がでた時には投資効率としては非常に高いものになります。

考えて見たいのが期末決算時期になり
無償株を発行する企業が発表された後の投資方法です。
無償株が発行されることが決まった銘柄に投資するということは
確実に無償株を手に入れることができますから
投資したい気持ちになります。

そのときの投資期待として二つ考えられます。
一つ目、
無償株発行記事が出た時点で購入しておけば
無償の権利落ち前までは株価が上昇する可能性が大きい、
ですから権利落ちする前の高値で売却して利益を得る。
二つ目、
無償株が発表された時点で株価がまだ高くないときに
長期保有目的で購入する。
持ち株の株数を増やすのが目的、といったケースです。

私自身はどちらのケースも考えられると思います。
ですが、一つ目のケースの場合ですと
購入したときの株価よりも
権利落ち前の株価が上がっていたときには
売却して利益を出せますが、
逆に株価が下がってしまった場合には売却したら損になります。

ですからこのような企業に投資するときには
購入価格が権利落ちする前に株価が下がっていても
長期的に見て無償株を取り次ぎの値上がりを待つ、
または長期保有にしてもかまわない企業であることが
大事になってきます。

または今回の投資方法では失敗したことを認め、
その時点で割り切って売却して
損金を出すかどちらかになるでしょう。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2004年4月5日(月) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ