イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第231回
投資信託と株式市場の違い

投資信託は投資家から集めた資金を1つにまとめ、
運用のプロが債券や株式などで運用し、
運用成果に応じて収益を分配するという金融商品です。
運用がうまくいけば預貯金以上の収益を得ることができますが、
運用ができないと元本割れします。
そのため運用する際には自己責任が求められます。
この点では投資信託と株式市場は同じ責任が求められます。
運用成果の還元方法に関しても、
分配金(預貯金の利息相当分)として、
投資したお金の割合に応じて投資家に還元する。
株式市場では個人の投資家に直に還元されます。

また、債券に投資しているファンドは
金利変動等の値動き、組入債券の発行企業の財務状況の悪化等で
基準価額が下落し損失がでる場合があります。
この点でも違いはありません。
どちらも金融機関の預貯金とは異なり
元金が保証されてはいません。

リスク・リターンについて見てみますと、

1.株価の変動
ファンドでは分散して企業に投資しますので
ゼロになることは考えにくいことです。
一方個人では投資した企業が倒産した場合には
投資金額がゼロになる可能性があります。

2.為替リスク
一般に日本円を投資するの国の(または市場で取り扱っている通貨)
通貨に両替して投資します。
このときに両替手数料が発生します。
ここも投資信託と株式市場でも大差はありません。

3.カントリー・リスク
投資対象国の変化で市場が混乱する場合があります。
そのリスク分リターンも同じです。

4.売却時、または解約時
ファンドは組入証券を売却し解約資金を調達する事があります。
個人でも市場で売買取引が少ない企業に関しては
売却がスムーズに行かないことも考えられますので
状況は同じです。

個人の株式投資と中国株投資信託との違いは、
個人の投資家が投資する銘柄を選んで投資するのに対して、
中国株投資信託は証券会社等が組んだファンドに投資し
利益を得ようとします。

ですがここで大きな違いがあるとすれば
投資に対して個人の場合には
全てのリスクとリターンが同一だということに対して
中国株投資信託では平均的な運用になってしまうことです。
ですから大きな利益をあげるというよりは
株式指数と同じ平均的な運用でしたら期待する事ができます。

ここでわかるように
中国株投資信託に投資しても大きな利益を出すことはできません。
株式投資で利益をあげるにはリスクとリターンを
投資家自身が背負うこと以外にはあげることができないのです。
自分でリスクを背負う代わりに大きなリターンを手にするには
個人で投資する以外にはありません。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年4月27日(火)

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