イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第248回
長期で株式売買を見たときに

中国という国は今後も何十年と成長していきます。
ですから株式市場でも株価指数は変動しながら
基本的には右肩上がりで成長していく市場です。

今回のインフレ懸念要因で政府の引き締めがあったとしても
下手に動くよりは長期投資で挑んでいるのであれば、
短期で収益を上げなくても
長期投資の銘柄の株は売却しないで手元に残しておき、
投資した企業の銘柄を入れ替えるチャンスに生かす、
このような投資方法のほうが賢明です。

また、売却して利益を得て
下がったときに買い増しする投資方法、を選んだとしても
全株を売却するのではなく、一部は残しておくと
逆に株価が上がったとしても
少しは株が残っていれば我慢もできます。

今後株価変動で考えられることは、
中国政府は中国の通貨、元の変動相場制への移行は
暫くは行なわないでしょうが、
現在ほぼ固定されている
元の通貨の変動幅を広げていく可能性が大きくなっています。

今中国の通貨元は1米アメリカドルに対して8.277元で
ほぼ固定されています。
この通貨に対して今後中国は
ある程度の変動幅でしたら認めていくでしょう。
元の価値が上がる、ということは
現在8.277元が8.00元になったときには
今まで1米ドルに交換するときには
8.277元必要だったものが8.00元で済む、ということですから
実質、元の価値が上がります。

このことによる私たち投資家にとってのメリットは
単純に考えれば元の価値が上がってしまう前に
中国株を購入しておけば、
元の切り上げ分安く今は購入できる立場にあります。
元の切り上げの行われていない
今のうちに中国株を購入しておけばいいことになります。
ですが最近はこの話題よりも
中国のインフレ懸念による引き締め問題の方が
話題になっています。
この点でもいたずらにすぐに売買回数を多くすることは、
リスクがあることになります。
元の切り上げによって今購入しておけば利益になるのですから。
今後株価は下がる可能性が大きいですが、
元の変動幅拡大問題も考えて
売らずに保有する投資の仕方があります。

長期的に投資を考えていきますと、
以下のことを見ていく必要があります。

・中国の景気過熱感から金利引き上げ懸念が浮上。
・元の変動幅拡大実施が視野に入ってきている。
・2006年前後には元の固定相場から変動相場制への移行が確定か。
・2008年の北京オリンピック、
 2010年の上海万博への力強い中国の成長期待。

この流れの中では今やっと発展が始まった段階です。
このことを念頭において大局から投資を考えることが大事です。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年5月20日(木)

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