イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第373回
予想を下回る引き上げ幅

中国政府は過去半年間、土地管理を強化する等、
中央政府は多くの行政手段を実施しましたが、
不動産市場が活況を呈していたために
不動産価格の上昇を抑えることはできませんでした。
金融引き締め、金利の引き上げは効果があるとはいっても
株式市場にはマイナスの出来事ではあります。
ですが、その利害を秤(てんびん)にかけた上で、
温家宝首相は政治局に対し
金利引上げを行うように指示しました。
ただ、金利引上げの副作用を最小に抑えるため、
引き上げ幅は当初予測された0.5%よりも少なく
0.27%となっていて引き上げ幅は縮小しています。
ではなぜ引き上げ幅が少なかったのでしょうか。
引き上げ幅が少なければ
今後も金利引き上げを行うことができます。
何回か引き上げを行っていくことで、
市場の過熱感の様子を見ていきながら
調節していくことができます。

中国政府は今後金利引き上げを行なうことにより
市場をコントロールしていこうとしています。
今回の処置にしても消費者物価指数が5%程度なのに
銀行金利では今回引き上げたとしても
預金金利は現行の1.98%から0.27%に引上げられて
2.25%になっただけです。
この程度の金利引き上げでは
国民の不満はまだまだ残っていますし
金利でもまだ引き上げる余地があります。

中国政府は一部の業種に行政指導していくのではなく、
金利の上げ下げで景気を誘導していこうとしています。
銀行金利引き上げに関しても
今後1年間か、1年間半程度の間(12〜18ヶ月の間)
さらに金利を2〜3%引き上げる可能性がでてきました。

中国政府は銀行金利を引き上げて
インフレ圧力の増大から
安定した成長になるように願っています。
今後この効果がどこまで出るかは未定ですが、
もし利かなかったときには
中国政府は次の手を打ってくることでしょう。
今回の金利引き上げがうまくいっても行かなかったとしても
中国株への株式投資で見ていくことで大事なのは、
このような状況下でも伸びていける企業を探していくことです。

また。今回の処置で影響が出る業種に関しても
株価が大幅に下がったときには
優良企業に関しては安値で購入できる機会となります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ

2004年11月11日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ