イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第397回
円高に対する考え方

日本の円はアメリカ1ドルに対して10月初旬には111円台でしたが、
12月に102円台に円高が進んだ後105円台まで下がってきました。
株価同様為替も毎日変わっていきます。

香港株式市場は香港ドル建て、
中国本土B株市場はアメリカドル建てですから
円高の時に購入しておけば
同じ金額でも株数では多めに購入することができます。
では来年は円高のほうに行くのか
それとも円安のほうに向かっていくのでしょうか。
一般的にはアメリカの双子の赤字が話題になっていますので
円高に向かっていくという見方ができます。
投資では企業の株を安く購入できれば一番いい訳ですから
円高メリットで株数を多く買えるタイミングでもあります。
ですがいつまでも円高が続くとは限りません。
下がっていくことも考えられます。
また、長期で中国株式投資を考えた時には
為替だけで投資タイミングを見ていくことはできません。
株式投資では企業の成長性がなければ株価でも上がっていきません。

企業が成長していき、
その上で円高メリットが受けれるのであれば
投資でもいいタイミングになります。
では円高メリットではどれくらいの効果があるのでしょうか。
現時点で1米ドルに対して日本の円が90円で、
1年後に100円になったとします。
逆に1米ドルに対して現時点で日本の円が110円で、
1年後に100円になった場合は10円分減っていますので
マイナスになります。
90円の時と110円の時との差は20円ですから
この部分が為替分の変動(幅)で出てきた数字です。
90円の円高で110円になったら為替利益は20円です。
逆に110円の円安で90円になったなら
為替損益(差損)が20円出てくることになります。
ですので1年程度の期間で投資を考えるなら
円高、円安も考えて投資を考えたほうがいい場合もあります。
ですが、これが5年、10年といった
長期での投資を考えた時にはどうでしょうか。
株式投資では為替に投資をするのではなく、
「成長できる企業」に投資して利益を追求します。
また、為替でも5年、10年先まで見通すことなどできません。
ですので長期投資でしたら円高円安を考えながらも、
円高で株価が購入できたなら
運がよかった時の相場展開であった、
という程度で考えたほうが良いでしょう。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年12月15日(水)

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