イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第449回
商慣習

上場している大手企業との
商品契約では少ないでしょうが、
中国では頼んだ商品が届いて
最後まで見届けてからでないと
金額を全部支払ってしまうことは無謀なことです。
約束した全金額を支払った時点で
その商品が果たして届くのかはわかりません。
たとえ品物が届いたとしても
その商品に欠陥があった時に
返品が効くかどうかは確証がありません。

届いた時点でその商品が壊れていたら
はたして返品ができるかどうか、
渡したときにはなんら問題はない、
壊したのはそちらのほうだ、
ということで逆に文句を言われかねません。

また、日本の企業が商品を届けたとしても
その後お金を必ず支払ってくれるとは限りません。
商品に対して文句を言って
割引を迫ってくることは考えられますし、
いやなら商品を持って帰れといっても
もう設置された商品ならば回収できませんし
もし回収できたとしても
周りの商品を壊したと言って
逆にお金を請求される可能性もあります。
ですので中国で商売するときは
商慣習への注意が必要です。

日本の常識では考えられない出来事が出てくるのが
中国に進出した企業の現実でしょう。
大手企業でしたら何とか話し合いで
解決できないことはありませんが、
実際、中小の企業では難しいのではないでしょうか。

これでは私が予約表を盗まれたように
相手から何でも取れるものは
取ってしまおうという盗みと同じです。
また相手のことを思って行った行為でも
逆に相手にとってはそれをいいことに
相手からもっと利益を取り出してやろうと
考えるかもしれません。
今回の私の施しも相手にとっては
金を取るいいカモだった訳です。
「恩を仇で返す」行為です。

現在は中国経済が発展してきて
中国人が豊かになってきていますので、
このような商習慣も変わってきてはいますが。
且つ世界での常識を取り入れていくように
なってはきていますので
取引習慣も変わってくるでしょう。

まだ発展段階ですから
このような部分もありますが、
将来は中国でも普通の取引が行われていくようになるでしょう。
もし今後も中国で普通の取引が行えないようですと
今度は世界の企業や投資家は中国から撤退してしまいます。
世界の企業が中国を見向きもしなくなっていくでしょう。
そのようなときは中国が世界から孤立して
経済はとまってしまうでしょう。

ですが、中国政府はそのような事は望んでいませんし
今後も中国でのグローバル化は進んでいくでしょう。
これは海外進出企業対中国企業の間でのことです。
では中国株式市場ではどうでしょうか。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ

2005年2月24日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ